パンだ

ゆるくまったりと好きなことを好きなように

2024/03/06 徒然

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ついにその日が来た。そう思った。今年はやたらと騎手の引退が多いと感じていた。もしかしたら自分が応援している武士沢友治騎手も例に漏れず引退してしまうのではないかという不安を覚えながらも、心のどこかではまだまだ騎手を続けるだろうという思いもあった。そう思い込みたかっただけかもしれない。でも、もう避けられない事実として、武士沢騎手は3/10をもって騎手免許を取り消すことになった。寂しい、とか、しんどい、とか、ツラい、とか、いまの自分の心情を表す言葉はいくらでもあるけれど、どれもがぴったりでいて、それでいてどれもがどこか足りない、なんだか違う、と感じてしまう。寂しいし、切ないし、ツラいし、しんどいし、まだ辞めないで、騎手をもっと続けていて、と思う。でもその一方で新たな道筋である競馬学校の教官に就く武士沢騎手を応援したい気持ちも抱いている。後進の育成に携われるなんて素敵なことじゃないか。そう思うのも嘘ではない。でも。そう、でも、が付き纏う。しょうがないじゃないか、初めて武士沢友治という人間を知ったのは騎手であるその人だったのだから。どうしても聞き分けのない自分が地団駄を踏むのだ、もっと騎手・武士沢友治を見たかった、応援したかった、と。とはいえ、どうしたらいいものか、武士沢騎手の騎手免許取消申請はあって、3/10付けで騎手免許は取り消される。私が地団駄踏んだところで、どう足掻いたって、嫌だいやだと言ったところで、おそらく覆らないだろう。難しいな。正直な思いがそれだ。割り切れない、受け入れることがなかなかしがたい、理性と感情が反発し合っていて、難しい。とはいっても皆に時間は平等に流れて、私にも誰にでも3月10日は訪れるであろう。少しずつ少しずつ、かどを削るようにして気持ちを丸くして、受け入れるしかないのだ。そして一介のファンはただ見送るしかないのだ。わかっている。わかってはいる。いつか訪れるであろうその日が今だったというだけのこと。わかってはいるんだ……。

2024/03/04 徒然

平日の労働ですり減らした体力気力の残りを絞り出して、土日に競馬場へ行き、そこで使い果たした体力気力が戻らないまま再び労働へ――。というわけでまだ月曜なのに息も絶え絶え。デジイチを首からさげて競馬場を歩き回った身体に鞭打って出社すればデスクワークで首肩腰にダメージを重ねていく。20代の頃はどうにかなったものの、30代では回復が遅い。こんな日はストレッチして早めに寝るに限る。あと基礎的な体力をつけたい……。

2024/03/03 徒然

先月のピックアップラインに続いて、今日はカシマエスパーダで武士沢友治騎手が今年2勝目をあげた。

hrcoo75.hatenadiary.comうれしい! 良かったー! 2022年は年間2勝、2023年は年間3勝と、なかなかもどかしい年が続いたけれど、もしかしたらこの調子で今年の年間勝利数は結構な数に届くのではないかと期待している。今日のレース映像をもう一度観ると、カシマエスパーダはだいぶ強いのではないかと思う。ぜひとも武士沢騎手と一緒に大きい舞台に行ってほしい。

なぜかカシマエスパーダを管理する鈴木慎太郎調教師ではなく小桧山悟調教師と腕を組んで(?)現れた武士沢騎手。

 

中山競馬場のダート1800mというと、フォーマイセルフが遠くへ旅立ったレースもそうだった。

hrcoo75.hatenadiary.com2018年の3月3日。そして今日も、中山競馬場で、ダート1800mで、3月3日。フォーマイセルフのときも、カシマエスパーダも、鞍上は武士沢騎手。こういう偶然もあるものなんだな、と空を見上げたくなった。先日こんなブログ記事を書いていたから余計に。

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そして中山8Rにはフォーマイセルフの半弟アンビバレントも出走した。
結果は……うん、わざわざ記すことでもないかな、とだけ。フィジカル面では余裕があってもメンタル面では精一杯走っているというコメントに「うっ……そうだよね……そうだよね……!」と胸がぎゅっとなってしまった。

 

中山8R後は定年を迎える小桧山悟調教師の引退セレモニーのようなものがあった。武豊騎手や武士沢騎手から小桧山調教師へ花束を渡したり、騎手や調教師や色んな方々と記念写真を撮ったり。

 

競馬を見ていると、始まりがあれば終わりがある、出会ってしまったらあとは別れのときに向かって突き進むのみ、と痛感させられる場面にふいに出くわすことがある。それも少なくはない頻度で。これからもそれに変わりはなく、ときどき辛かったり寂しかったりする思いも、新たな出会いに胸をときめかせたりすることもしながら、競馬が生活の一部であり続けるのだろう。

2024/03/02 徒然

本日の中山5Rにオウケンシルヴァーが武士沢騎手を背に出走。……先週も走ったよな? と出走成績を見たら紛うことなく連闘であった。

また走るなら先週雨の中わざわざ4コーナーに行ってみなくても良かったのでは、と言うのは野暮なのでぐっと言葉を飲み込んで、今日も4コーナーでカメラを構えた。蹴り上げられた土塊があちこち飛んでいるなかを時速60kmで駆け抜ける心境を想像しながら。

2024/03/01 徒然

もうそろそろ観るべきじゃないのかと思って、レース映像を再生した。2018年3月3日の中山4Rの全周パトロール。フォーマイセルフが故障を発生した瞬間が映っている。わざわざ自分から観に行くこともない映像ではあるものの、なんとなく、いま観ないといけない気がした。

競馬にたらればはつきもので、だからこそ考えるだけ詮無いことのようにも思える。先日は後藤浩輝騎手の命日だった。色んな人が後藤騎手のことを思い、自分も思い出していた。そして連想ゲームのようにシゲルスダチのことも記憶のなかから浮かび上がってきた。シゲルスダチの最後のレースになった奥多摩ステークスで、彼の手綱をとったのは武士沢騎手。ここでもやはりたらればを考えてしまう。もし無事に走り切って後藤騎手とともに次のレースにも出走できていたら。あのレースで他の騎手が乗っていれば。当然ながら、現実にあるのは結果だけで、その答えはどこにも無い。誰も教えてくれないし、知るはずもない。

そういえば、と本棚から1冊取り出した。フォーマイセルフを管理していた小檜山悟調教師の著書『馬を巡る旅~旅路の果ての夢~』に「競走馬、戦場に散る」という節がある。2週続けて競走馬が予後不良になったのは小檜山厩舎が開業して以来初めてだとそこには書いてあった。

武士沢騎手にはこう告げた。

「ブシには悪いが、鞍上がお前で助かった。新人騎手に乗せていたら対処できなかっただろう。ともかく怪我がなくてよかった」

騎手は、常に救急車がついて回る事故と隣り合わせの職業だ。馬の事故はもちろん残念だが、人間に何かがあれば事態はさらに深刻にならざるをえない。

――小檜山 悟『馬を巡る旅~旅路の果ての夢~』(株式会社三才ブックス・2018年10月1日初版)

”2週続けて”のうちの1頭はフォーマイセルフだ。もし◯◯じゃなかったら、と考えてしまう自分にとって、さきの引用した部分はほんの少しの微かなものだが救いになった(1頭の命が消えているから”救い”というのは語弊があるかもしれないが……)

それにしても、今年は3月があっという間に来てしまった。きっと目にも止まらぬ速さで3月も去っていくのだろう。小檜山調教師は定年を迎え、この土日が厩舎最後の出走になる。寂しくなってしまう。

悔やんでも仕方無いことだが、もう少しだけでも早く競馬を知っていたらと思う。ベンチャーナインを観たかった。武士沢騎手が小檜山厩舎のベンチャーナインでプリンシパルSを勝って、日本ダービーに出走したところを観たかった。でも過去には戻れないから、時たまインターネット上で見つけたコラムや雑誌記事を探して読んでは当時に思いを馳せる。

 馬券をやっているうちに馬主になってみたいと思ったわけですが、初めて持った馬に、セプテンバーナインという名前をつけました。
 ベンチャーナインは、9しかない、9こそわがいのちと思いをこめたベンチャーナインです。京成杯で12番人気でクビ差の2着。弥生賞もフジテレビ賞も走ってくれて皐月賞のゲート。夢のなかにいました。
 ダービーのゲートにもいるんですよね。鞍上に武士沢騎手。久しぶりに会ったとき、本杉さんの最初の馬はセプテンバーナインという名前でしたねと言ってくれたジョッキーでした。その武士沢とベンチャーナインがダービーのゲートに。泣きそうになりましたよ。
 夢が続くんです。それを奇跡というんですかね。菊花賞も走る。8番人気でびっくり。6着でびっくり。京都競馬場の青空をしっかりと目に焼きつけました

――第260便 相良の人たち|2016年|烏森発牧場行き|JBISコラム|お楽しみ|JBISサーチ(JBIS-Search)

このコラムは折に触れて読み返している。「夢が続くんです。それを奇跡というんですかね。」無情な顔を見せることも多い競馬だけれど、夢や奇跡をはらんでいるのもまた間違いではない。現に自分はそれを経験として知っている。

2024/02/26 徒然

先日ちょっとお出かけをしたときに買った酒粕グラノーラ。ふわっと酒粕の香りがするのも、ポリポリ(わりと硬めだからボリボリのほうが合っているかも)した食感も、もちろん味も美味しくて、ハマってしまいそう。福光屋グラノーラも食べてみたいなー。

2024/02/25 徒然

寒いし雨降ってるし寒いし遠いし寒いし今日1レースしか乗らないし寒いし……と思っていても中山競馬場に引き寄せられるときもある。それが今日。オウケンシルヴァーと武士沢友治騎手を応援しに現地に行ってきた。

オウケンシルヴァーが見切れてしまったごめん……。騎手がひょいっと馬に跨る姿を見ると身軽だなあすごいなあと思う。自分は自転車に跨るだけでもよろけるときがあるよ。

今日は普段撮らない場所から撮ってみようと思って、久しぶりに4コーナー近くに行ってみた。ゲートが開いて一斉に各馬が駆け出していく瞬間も、最後の直線に入っていく迫力も、どちらも味わえて良かった。

オウケンシルヴァーと武士沢騎手は16頭中13着だったけれど、それでも観に行って良かった。でも次に競馬場行くときはもうちょっと過ごしやすい天気でありますように……! 寒いし濡れたカメラは心配だし寒いし。