パンだ

ゆるくまったりと好きなことを好きなように

2022/08/07 徒然

いまの部屋の賃貸契約を更新してきた。
2年前と同様、不動産屋さんのカウンターに夫と2人で座り、契約書類に記入していく。前回は続柄欄婚約者で氏名欄は旧姓だったが、今回は続柄妻になって名字も夫のものを記入した。不思議な感覚だ。
職場では旧姓で呼ばれているからか、新姓のほうに実は慣れていなかったりする。2年経つのにか。そりゃそうよ、週5で旧姓で呼ばれているもの。新姓に慣れないのは旧姓がわりと珍しいものだったから(武士沢ほどではないが)というのもあるかもしれない。人口でいうと数百単位から数十万単位のものに変わった。しかし慣れないと言いつつも、個人的には名字が変わってほっとしている。珍しい名字というのは人見知りの会話下手からするとコミュニケーションの取っ掛かりになって助かったことも多々あるけれど、その助かった感覚を上回る嫌な思い出がこれまでで刻まれてきたから、この名字と離れられると思うとちょっと気持ちが楽になった。

 

いずれは夫の実家に移り住む話になっているから、その前に2人暮らしをしたいと始まったこの生活。2年も他人と日々の営みをともにできたのかという驚きがあるのだけれど、自分より周囲のほうが「よく2年続いたな……」と思っていることだろう。自分も無理だと思ったし、自分より夫のほうが先に音を上げると覚悟していたし、いざとなったら離婚とまではいかなくても別居婚の選択肢もあると提案しようと考えていた。夫の意志の強さや懐の深さをナメていた。意志が強いというか、すぐ諦めて現況を続けないで別の道を探す自分と違って、じゃあどうしたら続けられるか? の方向に舵を切れることが自分には無いものですごいなあと感心してしまう。
自分にとって今冬は底辺だったのだけれど、専門家の力を借りよう、と言ってくれたのは結果的に互いに助かったと思う。感謝したい。薬を飲み始めてそれが合っていたのか、それとも気候が温暖なほうに向かったからかはわからないけれど、どうにか息ができるところにまでは浮上できた気がする。
とは言え落ち込むときは落ち込むもので、今もひとりの時間が確保できないとしんどくなったり、しんどい気持ちを切り替えられなくていつも通り振る舞えなくなったりする。そして夫に要らぬ心配をかけてしまう。しんどいならしんどいと言えばいいのだろうけれど、今のこのしんどさを作ることになったのは自分の選択した結果だから、と思う。この辺りは2年前と変わっていない。変わっていない、というか、2年前に芽生えた意識といえばいいのか。ブログを遡ると似たようなことを吐き出していて情けなくなる。この辺りは変えていきたい。

hrcoo75.hatenadiary.com

まあ今となっては、こういう考えの人もいるのだな、と割り切るようになって幾分かは気が楽になり始めている。
同時に、人には人の辛さやしんどさがあると聞こえの良いことを言いつつ、でも□□できてるじゃん、と他人を羨んだりするのはやめようと思うようになった。反面教師といえばいいのか、こうはなるまい、という具体的なイメージが形作れたのは自分にとってプラスだった。他人を羨むのはダメなのか、とか、嫌なことがあったら直接伝えてくれたらいいじゃないか、とか、よく言うけれど、羨む前にその人が何をしているのかに思いを馳せるべきだし(これは新卒時の先輩社員の受け売り)、直接伝えてくれというのは甘えが過ぎると自分は考える。特に、伝えてくれたら良かったのに、というのは、他人の時間なり労力なり何らかのリソースを割かせるようなそれほどの価値が己にあるのかを考えるほうが先だと思う。それもせずに相手に負の矛先を向けるのは違うのではないか。と、自戒も込めて。

 

とりあえずまた2年。再来年も賃貸契約は更新できるのか、更新するのか。その前に何かがあるのか。先のことはわからないけれど、なんとか日々をやっていきたい。