パンだ

ゆるくまったりと好きなことを好きなように

2022/08/29 徒然

網戸にしている台所の窓からひんやりした空気が室内に入り込んでいた。部屋着は半袖だからその空気が二の腕を撫ぜていく。あれほどうんざりしていた湿気も感じられなかった。匂いと言えるほどはっきりしたものではないが、しかし鼻をすんと鳴らしてみればたしかに秋の香りがした。夏が終わりを迎えたときの香り。もうそんな時期なのか。職場で何回も今日の日付を書いたというのに、改めてスマートフォンで日にちを確認してしまう。画面に表示されているのは「8月29日 月曜日」。あと数日で9月だ。そう思うとこの涼しい空気も当たり前のようだが、夏ってもっとだらだらと続くものではなかったか。去年の今日の夜はこんなひんやりしていただろうか。思い出せなくて少し怖くなる。来年も同じようなことを今ぐらいの日に思うのだろうか。そんなことを考えるとなんだか胸がざわざわし始める。