パンだ

ゆるくまったりと好きなことを好きなように

392日ぶり

7月9日の福島7Rで武士沢友治騎手が昨年6月ぶりに勝った。日数にして392日ぶりのようだ(武士沢友治騎手、392日ぶりVにファンから歓声「本当にありがたいですよね」/福島7R - 競馬 : 日刊スポーツ)1年以上勝つことができないというのは、見ている側としてもほんっっっとに長かった……。最もそう感じるのは本人だと思うが。

昨日は自宅観戦。2Rのシグナルファイアーで惜しくもハナ差2着があったこともあり、7Rは比較的落ち着いて観ていられた。とはいえ1番人気でドキドキはしていた。レース自体は3コーナー手前から後続勢の騎手が腕を動かし始めていて、あっこれ勝つやつ、と思いつつ、ぐんぐん迫ってくるベルウッドシキシマに交わされやしないかと最後の最後まで気が抜けなかった。それでも先頭を保ったまま、1着でゴール板を通過して、ただ応援しているだけの身なのにもかかわらず心の底からホッとした。これで万々歳というわけでは決してなく、さてここからって話なのだけれど。

この勝利はピックアップラインとだったこともひときわ安堵した。新馬戦で大差負けしてしまい、武士沢騎手に手綱が回ってきて4着3回、3着1回、2着2回というあともうちょっと……が続いていた。特に前走の6月10日東京6Rはゴール寸前まで勝ったと思ったレースだった。

レース中盤から先頭に立って、ベルウッドムサシが上がってきても差を広げ、よし1着だ! ……と思ったらキタノワンダーが上がり最速の脚で突っ込んでくるという。

たぶんラチの内外問わず色んな人が身悶えた一戦だったと思う。

なお自分はあまりにも悔しくて悔しくて東京競馬場で抜け殻になっていた。

勝負は時の運ともいうから、勝てるときは勝てるし、勝てないときは勝てない。そんな力むものじゃない。そうわかってはいるけれども、これで弾みがついて、毎週といわずとも、コンスタントに武士沢騎手が勝利を積み重ねるところを見ていけたら良いなと願わずにはいられない。

2023/06/01 徒然

先日の京都遠征は夫も一緒だった。私らの中学校は修学旅行先が京都・奈良だったが、自分は欠席したから、今回初めて夫と一緒に京都へ行ったことになる。中学生のときはさほど関わりが無かったからもし自分が修学旅行に行っていたとしても、その思い出のなかに夫が居たかどうかは怪しい(中学生時代かろうじて出席したスキー林間も夕食後のレクリエーションは参加せず部屋にいたような感じだったから、修学旅行とはいえ、自由行動の班が一緒にでもならない限り夫を含めた思い出は作れなかっただろう)それでも、かつて一緒に行かなかった相手と約20年を経てから共に行くというのは不思議な感覚だった。まさか君と京都に来るとはね、という思いが何かにつけ胸をよぎっていた。

ということをなんとなく形に残したくなったけれどもツイートするのは気恥ずかしかったからここに記しておく。

2023年5月27日 京都11R

アンビバレント6戦目は葵ステークス! 一口馬主を始めてから初の重賞で、出走するには抽選をくぐり抜けなければならないということもあり、いつもよりドキドキしていた。結果は18頭中17着。えへへ(*´σー`)

 

ということで京都。

 

これまで阪神競馬場京都競馬場に遠征するときは大体夜行バスだったから、朝早くの新幹線に乗り遅れたらどうしようと前日から冷や冷やした。最悪着の身着のままでも……と構えたかったが、口取りに当選したからそれも出来ず。とはいえ人間何とかなるもので気付いたら座席で朝ご飯を食べていた。葵ステークスを勝てばアンビバレント3勝目になるから、験を担いでかつサンド。

 

まずは藤森神社にお参り。絵馬を納めて、勝馬守をいただいてから京都競馬場に向かう。

 

リニューアル後の京都競馬場は初めてだったから、電車内から新しいスタンドやパドック、コントレイル像横の丸い芝生エリアなどが見えてテンションが上がる。でもあの円形パドックとモチノキが無いのはちょっと寂しい気持ちもあるかな。
ここに地下馬道を覗ける窓を設計した人間、我らの心理を"理解って"いる。
京都10Rにはアンビバレントの半兄のムエックスも。
ちゃんとクラフトビール武豊も飲んだ。ユタカさん、美味しいです。

 

この日は暑くて途中で思わずカーディガンを脱いだ。カーディガンといっても夏用だったのに……。脱いだらノースリーブのワンピースになってしまうのだけれど、二の腕がとか何とか言ってられなかった。暑い。朝からずっとジャケット&パンプス着用だと窮屈だから、とカーディガン&サンダルも持ってきていて良かった(脱いだけど)(朝一度忘れて家出たけど)

 

そしてメインレースのパドック。重賞でドキドキしていたけれど、この頃はビッグシーザーをはじめとした他の出走馬の馬柱をチェックして(いや強すぎんだろ……)と思っていたから、勝つぞ! というより、スタートからハナを奪えて、いけるところまで先頭で逃げて、あとは無事にゴールできれば万々歳だなあ、という感じでちょっと落ち着いていた。といっても心臓はバクバクしていた。
今日もやっぱり茶こし装備。
ゼッケンが緑だ!!
鞍上は初めましての斎藤新騎手。そういえばアンビバレント6戦走って6戦とも違う騎手が乗っているね……?
返し馬からゲート入りまでスムーズに進んだように思う(アームズレインの落鉄はありつつ)。うろ覚えだけれど実況アナウンサーさんの「ダービー前日この距離を舞台に選んだ18頭~」といった感じの言葉がうれしかったなあ。2400mでも、1200mでも、各々が自分に適した距離を舞台にして輝けると良い、そしてそれを叶え得る可能性がある競馬が好きだ。

 

でもあのモズメイメイのロケットスタートはずるい!笑

 

自らゲートをこじ開けたかのようなモズメイメイのスタートに場内はどよめいていたし、自分は笑うしかなかった。でもそこそこついていって二番手で道中を進めていけたのは悪くなかったような気もする。得策じゃないと言われてしまったけれど。4コーナーを回って直線に入り、どこまで通用するかと楽しみに……なるまでもなく沈んでいくアンビバレント。でもよく頑張った! お疲れさま!

 

ブービー賞かあ……とちょっとしょんぼりなのと、でもまだまだこれからでしょ! という気持ちで京都競馬場を後にした。そして日帰りといっても京都っぽさを感じたい+しょんぼりな気持ちを慰めたくて、京都駅に戻る途中で抹茶パフェを食べたり。
鴨川沿いを歩いたり。
いつものやつ。

 

さてアンビバレントの次走はどこかな。タイミングが合えばまた応援しに行きたい。次走までに気持ちの難しさといった部分が改善したら……いやもう変わらないものなのかも……? 教えて青木先生。

 

▽これまでhrcoo75.hatenadiary.com

hrcoo75.hatenadiary.com

hrcoo75.hatenadiary.com

hrcoo75.hatenadiary.com

hrcoo75.hatenadiary.com

2023/04/03 徒然

ここまでくると自分の“気になるもの・ことはとりあえずふれてみる”という面がむくむくとやる気を出し、来季は球場で試合を観たくなってきた。

2022/11/02 徒然 - パンだ

とりあえずやってみっか行ってみっかの精神で神宮球場に行ってきたよ!
次はビジター側じゃなくてホーム側でも観戦してみたい。

2023年3月25日 中山5R

アンビバレントの5戦目は芝を走ることになった。ダートではハナを奪って先頭でレースを進められなければキックバックを執拗に(執拗に……)嫌って戦意喪失するというから、芝でも目処が立ったら良いよなあ、と不安もありつつ微かに期待も抱いていた。鞍上は船橋競馬の森泰斗騎手。この騎手なら行ってくれと言われたら行ってくれるだろう。それで行ってくれて振るわない結果だったらそれはもう諦めるしかない。
あいにくの雨模様。キックバックで砂を被るのが嫌なら雨も嫌なのでは……? とちょっと心配になる。

 

話は逸れるが、雨模様で心配になるのは自分の髪の毛も同じ。縮毛矯正をやめてショートカットにしたらもううねりが暴れまくりで手が付けられなくなってしまい、それが湿気のある雨の日ならなおさらという状態。この日も、口取りに当選したからと気合い入れて必死にストレートアイロンで髪を伸ばしたにもかかわらず、朝一番の1Rパドックが終わる頃にはその努力も水の泡だった。
推しである武士沢友治騎手の乗鞍があるからといって、傘ささずレインコートだけでパドック最前に行けばそらそうよ。

 

話を戻して。
パドックはいたって普通に周回していたかな、という印象。騎手が跨ったらちょっとうるさい(?)素振りも見せたような気がするけれど、そこまでといった感じではないように思った。


ダートと勘違いしていたためにグランプリロードを通ってくるところを見逃すという失態。芝コースに入って、返し馬も特筆するところは無かったかな……? 半兄グラウシュトラールも芝1200を勝っているから大丈夫かもしれない、と自分に言い聞かせる。そして念のためレインブーツからパンプスに履き替えたり何だりして発走を待っていた。

 

発走。揃ったスタートでアンビバレントが森泰斗騎手に応えて先頭を奪いにいく。スムースベルベットも行きたそうだったけれど、臆するな! いけ! という出資者の念が通じたのか否か、先頭をキープするアンビバレント。3コーナーで後続の騎手が追うべく手を動かしているのにじっとしている森泰斗騎手。これは……この光景はもしや……!?
アンビバレント逃げ切ったー!

 

勝ったー! 良かったー!!

 

2着馬に交わされるかもと思ったのも束の間、セーフティリードを保ったままのゴールでうれしいやらびっくりするやら何やら。今回も慌てふためいてカメラとリュックとダウンジャケットを同行してくれていた夫に押し付けて、口取りの集合場所に向かった。
この光景も2度目だと思うと、ウェヘヘ……とうれしくてついにやけてしまう。兄のフォーマイセルフももしかしたら芝いけたのかな、とか、芝でもしハナを奪えなかったらどうなのかな、とか色々考えることはあったけれど、とりあえずそれらは一旦横に置いて、勝利の高揚感に身を預けることにした。

 


以前同様、夫が口取りの様子を撮ってくれていた。森泰斗騎手がアンビバレントを撫でている光景は見られなかったからうれしい。夫は得意気に「ブログに使っていいよ」とのこと。使わせてもらいます。

 


浮かれた人間はこんなのも撮っておく。

 

芝でもハナにいって先頭奪えるスピードがあるのか、雨でも大丈夫なのか、といった不安を見事に吹き飛ばしてくれたアンビバレント。正直に言うと、2勝もしてくれて、めちゃくちゃうれしい。とってもうれしい。無事に走りきってくれるだけで充分なのは言うまでもないけれど、それでもやっぱり良い成績を残してくれるなら、欲を言えば勝ってくれるなら、万々歳だ。次はどこを走るのかな。青木孝文調教師が前走で「現状ダートでは行き切れるかどうかの賭けになってしまう点が悩ましい」とコメントしていたように、もしかしたら芝でも先頭に立てるかどうか、一か八かの勝負になりそうだけれど、未来のことを思い悩んでいても仕方がない。しっかり休んで、また元気な姿を競馬場で見られる日を楽しみにする。

2023年3月4日 中山7R

一口出資馬が500万下を走るなんて! とドキドキそわそわしながらアンビバレントを応援しに中山競馬場に行ってきた。前走は松山弘平騎手がうまく逃げてくれたものの、もう砂被りNGが分かりきっているような感じで、ハナを奪えなかったら終わりかな、なんて思いつつ。

今回も茶こし……ではなくホライゾネット着用。パドックでは落ち着いているように見えた。贔屓目からか、もしかしたら今回もいいところいけるかも、と思ってしまう。人類が最後に罹るのは希望という病気である――。

こちらを向いてくれるとうれしい。アイドルか? 今日も馬装キマってるね! と心の中で投げかけたけれど、ホライゾネット着用をキメていることは褒めていいものか悩みどころ。

今回の鞍上は菅原明良騎手。チョロいオタクなので首筋をぽんぽんする仕草だけで好きになっちゃう。

返し馬でちょっとテンションが上がったような素振りを見せた? とはいえ個人的には心配になるほどではないと感じたので比較的冷静にスタートを待つことができた。一緒に観戦していた夫はもう勝って口取りする気満々で、スムーズに集合場所に向かえるように私のリュックを背負ってくれて、アウターもカメラも預かる準備万端だった。出資者本人より気合い充分。有り難いことです。

ゲートが開いて、スタートもよく決めたアンビバレントと菅原明良騎手。それを見て「逃げろ逃げろ! 行け! 譲るな! ハナに立つんだ菅原くん!」と興奮する2人。覆い被さる実況「アンビバレントは譲る形となりました」あ……ああ~~~……。

ああ~その顔がすべてを語ってるね菅原くん~~~……。結果16頭中14着。今回はハナを奪えなくて他の馬のキックバックで砂を被り、道中で走る気を失くしたか、ずるずる下がっていくというか、うまく走れない姿を見ていたから菅原明良騎手の表情に、お疲れさまでした……としか浮かんでこなかった。乗ってくれてありがとうございました……。

レース後、ノルマンディーオーナーズクラブのホームページでコメントを見てみると展開もそうだけれど、やっぱり砂を被るか被らないかが分かれ目のようだった。次は芝を試してみたいともあったから、ここで選択肢が増えたらいいなあ、と次走を待つことにする。何はともあれ今回も無事にゴールできて戻ってきてくれて良かった。

2023/03/05 徒然

昨日、福永祐一騎手の引退式が阪神競馬場で行なわれた。その日のメインレースで福永騎手が誘導馬に騎乗するのを私は数日前にTwitterで知った。色んな企画が次から次に出てくるなあ、と思いながら、自分が応援している騎手が引退する日のことを考えずにはいられなかった。彼は福永騎手のJRA最終騎乗後インタビューのときに参列していて、福永騎手と握手もしたし、退場したあと地下馬道で福永騎手に会釈していた。でも彼は、きっと、こんな華々しい場が用意された引退はしないだろう。花束を渡されて、インタビューがあって、胴上げはあるかもしれない、けれど多分それくらいだろう。彼はGⅠを勝てていなくて、年間24勝が今のところのキャリアハイで、ここ数年の年間勝利数は1桁だ。ファンがいくら応援していようとも、それと引退時のあれこれとはおそらく関係無いはずだ。でも、こんなことを考えながら私は「いずれ来る日のことを考えていられるだけ、」とも思った。そしてこの後に続く適した言葉が出てこなかった。考えていられるだけ幸せ、考えていられるだけまだマシ、考えていられるだけ恵まれている――それっぽい言葉は出てくるけれど、どれも間違っている。私はそう感じた。間違っているのだ。どれも誤りだ。これが2月28日でなければこういった思いは浮かばなかったのかもしれないが、毎年2月も終わりの頃に差しかかると後藤浩輝騎手のことを思わずにはいられず、突然引かれた幕に向けてどんな言葉をかけたらいいのか未だに自分の中での正解は出てきていないのもあって、引退する日について思いを馳せることができる側に居ることへの様々な感情が湧いてきた。難しいな、と思う。落馬で復帰が叶わなくなった人たちのことも知っているから余計にそう思うのだろう。後藤浩輝騎手のこと、佐藤哲三騎手のこと、福永祐一騎手のこと、そして私が応援している武士沢友治騎手のこと。安い感傷に浸っているのかと笑われたら否定できないけれど、それでもうまく言い表すことができない感情で私はやるせなくなってしまった。