先日、帰宅した夫は花束を手にしていた。1年があっという間だった。去年の今頃ってこんなに金木犀の香りがしていたっけ。なんかもっと暑かったような、市役所で待っているあいだもじわっと蒸していたような気がするのだけれど。他人との共同生活に向いていないと言いつつ、日々が過ぎゆくうちに自分以外の人間と同じ空間・時間を共有する普通じゃなかった毎日がごくごく当たり前の日常のものとして肌に馴染んでいった過程は振り返ると不思議そのものだ。まあ良いことも嫌だったこともあるわけですが。「相手のこと、これからの生活、いろんなことを大事にしていきたい。コミュニケーションもとっていこう」と言っていた昨年の自分に、今の自分は「安心しろ、できているぞ！」と言えるかどうか。自信が無い。けど、まあ、いいよ。いいんじゃないかな。気負っていたら疲れちゃうし、しんどくなったらつらいし。また来年も「ありがとう」と「これからもよろしく」と、まるで年末のようなふたつの言葉を言い合えるように、日々やっていきましょう。
