パンだ

ゆるくまったりと好きなことを好きなように

2023年3月25日 中山5R

アンビバレントの5戦目は芝を走ることになった。ダートではハナを奪って先頭でレースを進められなければキックバックを執拗に(執拗に……)嫌って戦意喪失するというから、芝でも目処が立ったら良いよなあ、と不安もありつつ微かに期待も抱いていた。鞍上は船橋競馬の森泰斗騎手。この騎手なら行ってくれと言われたら行ってくれるだろう。それで行ってくれて振るわない結果だったらそれはもう諦めるしかない。
あいにくの雨模様。キックバックで砂を被るのが嫌なら雨も嫌なのでは……? とちょっと心配になる。

 

話は逸れるが、雨模様で心配になるのは自分の髪の毛も同じ。縮毛矯正をやめてショートカットにしたらもううねりが暴れまくりで手が付けられなくなってしまい、それが湿気のある雨の日ならなおさらという状態。この日も、口取りに当選したからと気合い入れて必死にストレートアイロンで髪を伸ばしたにもかかわらず、朝一番の1Rパドックが終わる頃にはその努力も水の泡だった。
推しである武士沢友治騎手の乗鞍があるからといって、傘ささずレインコートだけでパドック最前に行けばそらそうよ。

 

話を戻して。
パドックはいたって普通に周回していたかな、という印象。騎手が跨ったらちょっとうるさい(?)素振りも見せたような気がするけれど、そこまでといった感じではないように思った。


ダートと勘違いしていたためにグランプリロードを通ってくるところを見逃すという失態。芝コースに入って、返し馬も特筆するところは無かったかな……? 半兄グラウシュトラールも芝1200を勝っているから大丈夫かもしれない、と自分に言い聞かせる。そして念のためレインブーツからパンプスに履き替えたり何だりして発走を待っていた。

 

発走。揃ったスタートでアンビバレントが森泰斗騎手に応えて先頭を奪いにいく。スムースベルベットも行きたそうだったけれど、臆するな! いけ! という出資者の念が通じたのか否か、先頭をキープするアンビバレント。3コーナーで後続の騎手が追うべく手を動かしているのにじっとしている森泰斗騎手。これは……この光景はもしや……!?
アンビバレント逃げ切ったー!

 

勝ったー! 良かったー!!

 

2着馬に交わされるかもと思ったのも束の間、セーフティリードを保ったままのゴールでうれしいやらびっくりするやら何やら。今回も慌てふためいてカメラとリュックとダウンジャケットを同行してくれていた夫に押し付けて、口取りの集合場所に向かった。
この光景も2度目だと思うと、ウェヘヘ……とうれしくてついにやけてしまう。兄のフォーマイセルフももしかしたら芝いけたのかな、とか、芝でもしハナを奪えなかったらどうなのかな、とか色々考えることはあったけれど、とりあえずそれらは一旦横に置いて、勝利の高揚感に身を預けることにした。

 


以前同様、夫が口取りの様子を撮ってくれていた。森泰斗騎手がアンビバレントを撫でている光景は見られなかったからうれしい。夫は得意気に「ブログに使っていいよ」とのこと。使わせてもらいます。

 


浮かれた人間はこんなのも撮っておく。

 

芝でもハナにいって先頭奪えるスピードがあるのか、雨でも大丈夫なのか、といった不安を見事に吹き飛ばしてくれたアンビバレント。正直に言うと、2勝もしてくれて、めちゃくちゃうれしい。とってもうれしい。無事に走りきってくれるだけで充分なのは言うまでもないけれど、それでもやっぱり良い成績を残してくれるなら、欲を言えば勝ってくれるなら、万々歳だ。次はどこを走るのかな。青木孝文調教師が前走で「現状ダートでは行き切れるかどうかの賭けになってしまう点が悩ましい」とコメントしていたように、もしかしたら芝でも先頭に立てるかどうか、一か八かの勝負になりそうだけれど、未来のことを思い悩んでいても仕方がない。しっかり休んで、また元気な姿を競馬場で見られる日を楽しみにする。